JISRI2015


JISRI2015
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開催趣旨
 これまで科学技術を利用したものづくりについては、多くの成果がさまざまな場所で発表されてきました。しかし、これらの成果が社会の中にどのように浸透していくかについては、未解明の部分が少なくありません。こういったことから、ものづくりと社会を結びつける新たなパラダイムが必要です。このパラダイムに基づいた成果を発表する国際会議を福岡県田川の地で開催する運びとなりました。
 
 田川は、かつて日本最大の産炭地として、科学、工学、ものづくり、教育及び福祉で地域や日本の近代化産業を底辺から支えてきました。残念ながら炭鉱の閉山に伴って多くの人々がこの地を去っていったという歴史があります。だからこそ、この田川の地に新たな起爆剤を注ぎ、地域活性化の再出発点にする必要があります。それが科学、工学、社会科学と医科学の融合を試みる本国際会議です。
 
 そこで、Joint International Symposium on “Regional Revitalization and Innovation for Social Contribution” and “e-ASIA Functional Materials and Biomass Utilization 2015”を2015(平成27)年10月1日(木)に開催し、「科学技術に基づいた”ものづくり”を地域の中にどのように溶け込ませていくか」をテーマに、技術・研究発表会ならびに記念講演、基調講演を行う運びとなりました。この国際会議の開催は、田川の地を世界にアピールする絶好の機会だと考えます。また、ポスター及び口頭による一般講演にはアワードを設け、最優秀発表者の表彰を通して若手研究者育成も目指しています。
 
 この国際会議は、地域振興学会が主催として、田川市、熊本大学、近畿大学、福岡県立大学、一般財団法人M&A(マルボシ酢・アスキー)食品技術研究所の共催のもと運営され、また、熊本大学採択のJST (Japan Science and Technology Agency)共同研究プログラムであるe-ASIAおよびSAKURA SCIENCEプランの援助と後援をいただき、運営されます。その他、中村産業グループ中村産業バイオ研究所、九州経済産業局、福岡県、田川広域観光協会、川崎町、田川市教育委員会、川崎町教育委員会、福岡放送、九州朝日放送、テレビ西日本、TVQ九州放送、RKB毎日放送、NHK北九州放送局、西日本新聞社、読売新聞西部本社、朝日新聞社、毎日新聞社、日本化学工学会の後援により運営されます。
 
 本国際会議ではアジア7カ国の大学と企業研究機関及び行政機関から10カ国の研究者を迎え、研究発表を行います。なお、口頭およびポスターによる研究発表等は原則として英語で行われます。
 記念講演は、森山沾一氏、秋野公造氏、井田民男氏によって行われます。
 森山沾一氏は福岡県立大学顧問、前副学長であり、山本作兵衛研究の第一人者です。炭鉱で日本のものづくりを支えてきた田川の貴重な史料である山本作兵衛氏の直筆日記66冊(福岡県立大学保管)を含む炭鉱記録画等697点が2011年、日本初のユネスコ世界記憶遺産に登録されました。この度、尽力されてきたこれらの遺産を地域資源、観光資源としての活用と教育について記念講演が行われます。
 秋野公造氏(長崎大学客員教授、横浜薬科大学客員教授)は、参議院議員(災害対策特別委員長、元環境大臣政務官)や研究者の立場から医学界に精通し、消化器医療や内視鏡医療に詳しい。また、「胃がん予防のためのヘリコバクター・ピロリ菌除菌」が2013年に同氏の働きかけにより、薬事承認され保険適用とされるなど、実用化を視野に入れた研究を実践されています。この度は地域医療における予防医療のあり方について、記念講演ならびに同氏の一般セッションにおける研究発表が行われます。
 井田民男氏(近畿大学教授)は、現在、バイオマスを利用したバイオコークス研究において世界から注目を浴びています。この度は、エネルギー問題と環境問題について最新の研究動向と今後の展望についての記念講演が行われます。

 湯浅雅賀氏(近畿大学産業理工学部講師)は機能性無機材料を用いた次世代大容量蓄電池、金属空気電池や環境計測用ガスセンサの開発を通じ、エネルギー技術に関する基調講演が行われます。
 Auresenia Joseph氏(フィリピン国デラサール大学教授)は、複合技術を用いたバイオマス利用の分野で著名であり、同教授による基調講演が行われます。
 柴田康氏(歯科医師、医療法人 康和会 会長)は筑豊飯塚を中心に歯科医院(アイ歯科)を開設し、歯科医療のみならず、内科・神経内科などの医科、並びに介護老人保健施設やデイサービスなどの介護施設なども運営され、広域に渡り地域医療を支えています。この度は歯科医師による口腔内から見た誤嚥性肺炎性予防についての基調講演が行われます。
 大浦武彦氏(北海道大学名誉教授, 医療法人社団廣仁会褥瘡・創傷治癒研究所所長, 日本下肢救済・足病学会理事長)は, 北海道大学医学部形成外科学講座(北大形成外科)の初代教授を務められ, 褥瘡(床ずれ)の予防から治療において、広範多岐にわたる問題に取り組んできました. 高齢化社会に伴う、動脈硬化や糖尿病による足病変の増加に対する新しい治療法の開発に尽力されており, 下肢救済のための予防医療について基調講演が行われます.
 この会議が、国際的な情報交換の場となり、地域に根ざした活性化を目指す産官学のネットワークの構築に貢献することを願っております。
                    
J.I.S.R.I. 実行委員会 地域振興学会 理事長 星野宗広

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学会事務局長:菊川清
主任担当:岩井秀雄 (E-mail: post@jisri.jp)
担当:田中雅裕 (E-mail: post@jisri.jp)

ユネスコ世界記憶遺産 – 山本作兵衛コレクション(福岡県田川市・福岡県立大学)

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※上に掲載の4点はユネスコ世界記憶遺産としては登録されておりません。

 
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